日本トルコ文化交流会 TURKEY JAPAN CULTURAL DIALOG SOCIETY

Dec20

トルコ語で「Tatli yiyelim, tatli konusalim(甘いものを食べて、甘い話をしましょう)」という言葉があります。

日本トルコ文化交流会では、毎年アシューラの時期に、皆さんと甘い話ができる機会を作っています。



アシューラとはトルコの伝統的なデザートで、ノアさまの故事に由来し、「ノアのプディング」とも呼ばれます。いろいろなフルーツや豆類がたっぷり入った美しいデザートです。
洪水の後、ノアさまの船が陸にたどり着いて、船の貯蔵庫に残った穀物や乾物を集めて煮てスープを作り、感謝の儀式を行ったのがデザートの由来です。
オスマン・トルコ時代には、宮殿で作られたものがまずスルタンや宮殿の兵士に、次いで官僚たちに、そして首都イスタンブルの全市民に配られました。
今でもトルコではこの日にアシューラを作って食べ、隣人や貧しい人々に配る習慣があります。この日が近づくと、町中の食料品店は「アシューラ用」の看板でにぎわいます。


4年目となる、2011年のアシューラでは以下の大学の授業にお邪魔し、学生の皆さんとの交流を持ちました。


11月25日 桜美林大学 (2クラス)
11月28日 明治学院大学 国際学部(チャペルにて)
11月29日 中央大学 総合政策学部 多摩キャンパス(2クラス)
11月30日 文教大学 湘南キャンパス
12月2日  明治大学 和泉キャンパス
12月3日 筑波大学
12月5日 桜美林大学
12月6日 東京大学 本郷キャンパス
12月7日 明治学院大学
12月8日 東洋大学
12月19日 慶応大学 三田の家18:00 (その他にも2回)


学生のみなさんに、手作りアシューラを食べて頂き、アシューラの日やトルコについてご説明をさせて頂きました。
特に今年は、日本とトルコの両国で起きた大震災の支援活動についてもご質問いただきました。

甘いお菓子を通して、若い方にトルコという国を知ってもらい、両国の友好をさらに深めるきっかけになれば幸いです。


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        学生さんの感想
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トルコについてさらに詳しく知る機会になれて、とても勉強になりました。トルコの人々は宗教や文化に関してとても寛容で、尊重する気持ちを持っているのだと感じました。自分の信条を大切にし、他者に必要以上の介入をしないところがトルコの国内の多様性を保持しているのだと感じました。互いに認め合い、存在を認めることは、これからの国際社会において重要なやり方だと思います。イスラームへの偏見がまだまだ世の中では強いので、こうした情報は是非他にも多く発信していく必要があると感じました。(筑波大 匿名)


以前「人種と民族」について考える授業で、トルコの親日に関するレポートを書いたのですが、多くの日本人はトルコが親日国であることを知りません。だからこそ、インターネットの掲示板では(日本人ボランティアがトルコで亡くなった件について)「なぜただ一人の日本人をこんなにも手厚く弔うのか?」という反応が見られました。中には「何か政治的な策略があるのではないか?」という声まで上がっていました。トルコが、ただ行為で行ってくれていることを無関心、または悪い目で見ていること、これ以上失礼なことはないと思います。私の周りの多くの日本人は、自分たちに関係のある国に対して無関心です。世界を知りません。今後、日本人の世界に対する考え方を変えていく必要があると思います。今日は貴重なお話ありがとうございました。(桜美林 F.T)

今日お話を聞いて一番印象的だったことは、トルコ人の方の中にオスマン帝国の影響が大きく残っているということでした。帝国として様々な民族と接し共存してきたことや、帝国が中東地域のみでなく世界に大きく影響を与えたという誇りを国民が大切にしているということが素敵だなと思いました。また、東日本大震災でもいち早く援助に駆けつけ、しかもそこでトルコ料理を振る舞い交流を進めていただいた活動は、映像を見ていただけでも感動しました。両国の架け橋となる活動を行っている交流会の方の活動は本当にすばらしいです。(筑波大 K.S)

アシューラは想像していたものと見た目も味も違った。このプリンができたきっかけを聞いて、何故こんなにたくさんの具材が入っているか納得がいった。習慣として食べるという文化は(日本にも、たとえば年越しそばなどといった)様々な国にあるんだなと感じた。「甘いものを食べながら甘い話をする」という諺は素敵だなと思った。
日本が依然トルコ人を助けたのは知っていました。そのおかげでトルコ人が日本のことを好きでいてくれるなんて嬉しいし、今後もお互い助け合っていって欲しいと思いました。両国、地震で大変ですが、だからこそトルコと日本の絆が深まればいいなと思います。(文教大学 O.M)

今日のお話を聞いて、トルコを身近に感じました。言語が日本語に似ていたり、梅雨はないけれどその他の季節が日本と同じでスキーやサーフィン、山登りなど、レジャーも日本に似ていたり、親近感が湧きました。ノアの方舟の神話は日本でも有名で興味があったので、ノアのプディングを食べることができて良かったです。貴重な体験でした。
3月11日の東日本大震災の時、トルコの人たちはたくさんの支援をしてくれ、被災地の子供たちをトルコに旅行に連れて行ってくれたりしたそうです。そういう支援は日本ではほとんど報道されませんでした。トルコの人たちは日本のことを好きな人が多いそうです。それはとても嬉しいことだと思います。日本ももっとトルコに関心を持ち、もっともっとお互いの国のことを知り、深い付き合いをしていけたら良いと思いました。(文教大学 S.M)

世界史で学んだ程度の知識しかなかったが、実際にトルコ文化や観光の一端に触れられて興味深かった。特に宗教に関連した事柄だ。キリスト教・ユダヤ教・イスラム教など複数の宗教が国の中で目立った対立もなく同居しているのはすばらしい点だと思った。各地で宗教・民族間の対立がまだまだ残る現在の世界情勢で「共存」の一つのモデルになるのではないだろうか。また様々な文化を受け入れながらも、自国に誇りと自信を持っている点は日本も見習うべきだなと感じた。(筑波大 T.K)



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