Jul25
第42回セミナー「中東崩壊の危機―なぜ起きたか、どこへ向かうのか?」
内藤正典教授(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科)をお呼びして、緊迫する中東情勢について解説・分析していただきました。
再び分裂の危機に陥ったイラク、3年越しの最悪の内戦が続くシリア、さらなる混迷の続くパレスチナ、内戦状態のリビア、エジプトでは、民主的に選挙されたモルシ大統領は軍のクーデタで追放され、ついに国防大臣だったシシが大統領を名乗るに至った。先行して民主化を進めたトルコもまた、内政と外交で難しい状況に追い込まれている。
これら各国の現状の発端と実情を一つ一つご説明頂きました。
当日には80名の定員を超えるお申し込みがあり、皆様熱心に聴いていらっしゃいました。
講演者プロフィール:
内藤正典 教授
東京都生まれ。1975年東京大学教養学部理科Ⅱ類入学、1979年東京大学教養学部科学史・科学哲学分科卒業。ダマスカス大学留学を経て、1997年一橋大学博士 (社会学)。1997-2010年、一橋大学大学院社会学研究科地球社会研究専攻教授、2010年から同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科研究科長・グローバル社会研究クラスター教授。著書には、『トルコのものさし、日本のものさし」(筑摩書房 , 1994年)『アッラーのヨーロッパ―移民とイスラム復興』(東京大学出版会, 1996年)『ヨーロッパとイスラーム―共生は可能か』(岩波書店, 2004年)『イスラーム戦争の時代―暴力の連鎖をどう解くか』(日本放送出版協会, 2006年)『イスラム - 癒しの知恵』(集英社、2011年)など多数。