日本トルコ文化交流会 TURKEY JAPAN CULTURAL DIALOG SOCIETY

Sep29

nittoKAIでは、2014年9月10日~14日の間、「日本トルコメディアワークショップ」をイスタンブールにて開催し、日本のジャーナリスト11名と、トルコのジャーナリストが両国のジャーナリズムの現状や将来の役割について意見交換を行いました。(写真下段左から一つ目がワークショップでの討論の要約)

ワークショップの翌日には、トルコの新聞社や災害救援NGOを訪問し、財務大臣へのインタビューも行いました。

ツアーにご参加された方々の記事を、こちらこちらからお読みいただけます。



参加者からのご感想。(着順。随時追加していきます)


朝日新聞 イスタンブール支局長 春日芳晃 様

「ジャーナリズムをめぐる諸問題について、日本とトルコのジャーナリストが忌憚なく意見交換できたすばらしい機会でした。トルコのジャーナリストが置かれた苦境を知り、非常に驚きました。同時に、様々な制約と戦い、乗り越えていこうとする姿を直に学び、感銘を受けました。
私自身、意味ある記事を一つでも多く書けるように、もっと努力していかねばと鼓舞された思いです。本当にありがとうございました。」




NHK解説委員 二村 伸 様

「トルコといえば親日的な国であり、エルドアン首相のもとで力強く経済成長を遂げているというのが多くの日本人の認識ですが、その陰ではメディアに対する締め付けやデモの抑え込みなど強引な手法に対する不満が一部の国民の間で強まっており将来への一抹の不安材料であることを今回の訪問で改めて感じました。日本とトルコが国際社会で協力していける分野は数多く、さらなる関係強化を望みますが、そのためにも相互の理解を深めあうことが重要であると思っています。」


毎日新聞論説副委員長 中村秀明 様 

「ずっと前から行きたかったトルコへの誘いが4月の下旬、nittoKAIと親交のある同僚の女性記者から舞い込んだ。
正確には論説副委員長の私に「nittoKAIは論説委員の参加を希望しているのですが、中村さん、だれかいい人いますかね?」という話だった。その瞬間、「だれかではない、私が行くぞ!」とほとんど決めていた。
一緒に行きたがるであろう妻が、単独行を許してくれるか不安だったが、「是非行ってよ」と賛成してくれた。この後、話がどんどん不思議な方向に進み、妻は妻で「トルコで茶道を披露する」というプロジェクトに乗って、3泊5日の私をしのぐ14泊16日のトルコ滞在を満喫することになった…。まったくの主客転倒、支離滅裂、無理難題、なんでそうなるの? である。それについては妻の報告をご覧いただきたい。
とはいえ、短くとも実に中身の濃い3泊5日であった。トルコのジャーナリストとの意見交換、救援組織「キムセヨクム」の視察、トプカプ宮殿やアヤソフィアなどの観光。連日のように、おいしいトルコ料理も満喫した。
 さらに朝日新聞問題の当事者でもあり、われらの団長格だった池上彰さんを囲んで「現地緊急記者会見」を参加者全員でやって、深夜の日本に原稿をたたき込んだ。しぼみかけていた記者魂がよみがえり、年甲斐もなく熱くなった想定外の忘れえぬイベントであった。(私は現地の記者が原稿を送るのを「頑張れ」と応援しているだけだったが…)
 そんな実り多い日々をすごしたせいか、記者魂を取り戻したせいか、帰国後、私はトルコについて書いて、しゃべった。
9月17日朝刊コラム「水説」で親日の国トルコのことを日本人はあまり知らないことを書き、きっかけになったエルトゥールル号の遭難時の心を持ち続けていたいと結んだ。
10月1日、FM東京の昼の番組「LOVEコネクション」で、イスラム教に対する誤解はないだろうかと呼びかけた。ガイドのムスタファさんやエブルさんから聞いた話などを紹介し、私が出会った人々は平和を愛する温かい人々であることをラジオを聞いている人たちに伝えた。
10月7日朝刊「論説の目」では、今回のツアーで一番考えさせられた「物言う自由」について書き、これを危ういものにしないために心していくことを自らにも言い聞かせた。
 なんといっても、このツアーによって私はトルコとトルコの人達、そしてトルコ料理が大好きになったのである。夜明け前、静かに響くエザンの声が今はとても懐しい。海峡の街・イスタンブールはふるさとの下関とも似ていた。
それだけでも十分なのに、いろいろな形で仕事を残し、世の中に向けて発信することもできた。こんな充実した5日間をアレンジしていただいた日本トルコ文化交流会と、ともにすごした各社のみなさんに深く感謝している。」


毎日新聞 エルサレム支局長 大冶朋子 様

「日本とトルコのこれまでのかけがえのない歴史と積み上げてきたたくさんの素晴らしい記憶を千汗津にし、これからも両国の、そして両国民の交流促進のため私に何ができるか、考えて行きたいと思います。そしてトルコで見聞きし、あるいは体験したことで、特に日本人として学びたいと思うことをこれからも新聞記者として可能な限り読者の皆さんと共有できるよう努めたいと思います。本当にありがとうございました。


テレビ東京報道局専任局長兼解説委員 福田 裕昭 様

昨今「イスラム国」のような過激な勢力が現れ、世界中のイスラム教徒に大いなる不幸をもたらしている。欧米や日本人がイスラム教に誤解を抱き、宗教の多様性を認めない風潮が強まるからである。こうした中、トルコとトルコの人々の役割は大きいと考える。欧州やアメリカ、日本との関係が良好なトルコは、イスラム教の国として親しみやすい印象で受け止められている。そしてトルコ人の多くは他宗教に肝要である。これは日本人にも言えることでもある。日本とトルコは世界の多様性を認め合う価値観のキー・カントリーであり、今後連携しあいながら、欧米とアラブの対立を埋めていく役割を担うのではないか、イスタンブールでの滞在中、そんなことを考えていた。

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第1回エルトゥールル号からの恩返し・日本復興の光大賞15 報告書(PDF)
第2回エルトゥールル号からの恩返し・日本復興の光大賞16 報告書(PDF)
第3回エルトゥールル号からの恩返し・日本復興の光大賞17 報告書(PDF)
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