日本トルコ文化交流会 TURKEY JAPAN CULTURAL DIALOG SOCIETY

May29

5月下旬からイスタンブールにて各国の各分野で活躍する女性が集り、様々なテーマに関して議論するイスタンブール・サミットが開催されました。
nittoKAIでは、参議院議員の安井みさこ先生、認定NPO法人テレコム支援協議会の玉木様、毎日新聞の太田様を日本からの参加者としてとしてトルコへご案内しました。


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民主党 安井みさこ参議院議員からのコメント:
 
5月29日~6月3日、nittoKAIからお声掛けを頂いて、イスタンブールで開催された、「Women's Perspectives On UN Post-2015 Development Agenda」会議に参加して参りました。45ヶ国から国会議員・ジャーナリスト・NGO関係者等がの女性が集結し、活発な議論が行われ大変刺激を受けました。
今回は私にとって初めてのトルコ訪問でした。国会開会中のため短い滞在だったのですが、同行して下さったnittoKAIのスタッフのご配慮で、ファーティフ大学でのワークショップ、トルコ人家庭訪問、ザマン新聞社インタビュー等、盛りだくさんのプログラムでした。
今回、イスタンブールしか訪問できなかったのは心残りですが、食いしん坊の私はトルコ料理に完全に魅了されてしまいました。世界三大料理の1つとは聞いていましたが、優しいお味なのに癖になる、何とも言えない不思議な料理の数々を今でも恋しく思い出します。
日本とトルコは外交上、切っても切れないパートナーです。特に、急速な経済発展を遂げるトルコにとって日本が貢献できる余地は大きく、人口減少によりマーケットが縮小する日本にとってもトルコは魅力的な投資先です。末永く、ウィン・ウィンの関係でいられるように、国政に携わる者として尽力して参りたいと思います。
今回は素晴らしい機会を頂きまして、有り難うございました。


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毎日新聞夕刊編集部次長 太田様のコメント
洗練さの中に素朴さがある、そしてどこか懐かしい。人々の振る舞いにも、街や田園の風景にも、そしてテーブルの上に並ぶごちそうの味わいにも。それが、初めてトルコを訪れた私の感想だ。

 今回、5月末から6月の初めにかけてイスタンブールとイズミルを訪れる機会をいただいた。5月29日~6月1日は「Istanbul Summit: Women’s Perspectives on UN Post-2015 Development Agenda」に参加し、3日にはイズミルのIzmir Cultural Dialogue Centerで、若手ジャーナリストや学生の方々とディスカッションをした。

 イスタンブール・サミットは、国連のミレニアム開発目標(MDGs)が2015年に達成期限を迎えるのを前に、次期開発目標(ポストMDGs 2015)にむけて「女性の視点」からの意見を集約するために開催された。NGO関係者、研究者、各国議員ら300人以上が参加していたが、私にとって新鮮だったのはイスラム教徒の女性たちの参加者の多さとその積極性だ。

 イスタンブールという土地柄の影響は大きかったと思う。また、ナイジェリアでイスラム過激派による女子学生拉致事件が発生したことなども会場の熱気に影響していたかもしれない。アゼルバイジャンから来たイスラム教徒の女性は「宗教的であれ、そうでないものであれ、伝統をすべて否定するのではなく、女性が社会に進出するメリットを地域の宗教的指導者にまず理解してもらうことが大事だ」と説いていた。サミットを主催したJournalists and Writers Foundation(JWF)のスタッフの女性たちは(スカーフを被っていても、そうでなくても!)実に生き生きとした表情で、楽しみながら活動していた。正直に告白すると、私はこれまで「イスラム教徒の女性解放は遅れている」という漠としたイメージを持っていた。しかし、トルコで多くの女性たちが活躍している姿を目にして「必ずしもそうでない」ということを痛感した。

 イズミルのIzmir Cultural Dialogue Centerでは、20人ほどの男女の若者と語り合った。最初に私から日本におけるジャーナリズムの現状と、東日本大震災以後、主に原発事故をめぐる報道の問題点について説明した。これに対し「トルコでも大規模な炭鉱事故があったが、間違った報道も多く、被害者や家族が混乱した。一定の報道規制は必要ではないか」「大学ではジャーナリズムの中立性や重要性について学んだが、会社に入ると人権を重視した記事はなかなか掲載されない。どうしたらいいのか」などの意見や質問が相次いだ。状況の深刻さに差はあるが、日本とトルコで同じような悩みや課題を抱えていることを実感した。こちらもとても新鮮な経験だった。

 さらにこうした日程の間に、日本トルコ交流会スタッフの配慮で一般家庭を訪問したり、トプカプ宮殿、アヤソフィア、世界遺産エフェソスなどを見学することができた。どこを訪ねても、オスマン帝国の歴史の奥深さ、東洋と西洋を結ぶトルコの文化の豊かさに驚いた。まさに洗練さと素朴さが同居していた。

 現在のトルコは、高度経済成長を経てバブルに向かった時期の日本に似ているという指摘がある。それはつまり今後大きく変動していくということだろう。トルコの人々と社会はどう変わり、そして何を守っていくのか。また訪問し、ぜひ見たいと思う。

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