イラク安定化会議、10月トルコで ― 米・イラン外相参加へ
米国務省は11日、イラク安定化に向けた第2回の閣僚級国際会議が10月末にイスタンブールで開かれることを明らかにした。5月のエジプト・シャルムエル シェイク会議に続くもので、駐留米軍の削減をにらみ、イラク再建への国際支援のあり方について協議する。
米国からはライス国務長官が出席する。イランとシリアの外相も参加すると見られ、前回は不調に終わった米・イラン外相会議が実現するかも注目される。
トルコ議会、大統領にギュル氏選出
トルコ議会(定数550)は28日、与党の公正発展党(AKP)のギュル外相を大統領に選出した。イスラム政党の出身者が国家元首になるのは同国で初めて。 今後は教育、司法など各界でイスラム系の台頭も予想され、共和国の建国以来、政治の中核だった軍など世俗派が再び反発する可能性もある。
大統領当選の要件は24日の第2回投票までは議会定数の3分の2だったが、28日の第3回は過半数に下がった。ギュル外相は339票を獲得し当選を決め同日、宣誓式に臨んで正式に大統領に就任した。
同氏は当初、4月の大統領選で立候補したが、右派を含む全野党の選挙ボイコットで選挙は無効になった。背後にはイスラム色が強すぎると反発する軍の働きかけがあったとされる。(00:31)
トルコ総選挙は7月22日に
トルコ議会は3日、11月に予定されていた総選挙を7月22日に前倒しする法案を可決した。大統領選を巡り議会のイスラム派と世俗派が対立し選出プロセス は膠着(こうちゃく)。憲法裁判所が4月末の第1回投票を無効と断じるなど混乱が広がっていた。
NECエレ、トルコにソフト開発拠点 ― デジタル家電用LSI関連
NECエレクトロニクスはデジタル家電用LSI(大規模集積回路)に関するソフトウエアの開発拠点をトルコに開設した。家電各社はトルコを欧州向け製品の 組み立て拠点として活用している。トルコ西部のイズミル市に設置し、開発者5人でスタートする。2008年度までに10人に増員し、売上高20億円を計画 している。
デジタル家電向けLSI「EMMA」に搭載するソフトウエアの開発や部品・最終製品開発の技術支援を行う。トルコに開発拠点を置くのは日本の半導体メーカーでは初めてという。
ホンダ、トルコで四輪車増産 ─ 欧州への輸出拠点に
ホンダは2007年10月までにトルコの四輪車工場の生産能力を年3万台から5万台に引き上げる。投資額は30億―40億円の見込み。国内向けに加え周辺 地域への輸出基地と位置づけ、将来は10万台にする考え。特にトルコと関税同盟を結ぶ欧州連合(EU)への輸出を伸ばし、現在は約2%にとどまる欧州での シェアの拡大を目指す。
ホンダのトルコ工場は「シビック」の4ドアセダンと「シティ」(日本名フィットアリア)を生産。年3万台のうち約6000台をポーランド、チェコなど中・ 東欧に輸出している。トルコの地理的条件を生かし、欧州やペルシャ湾岸諸国、中央アジアにも輸出を広げる計画だ。(カイロ=金沢浩明)